今さらだけど… | ヴェルディがんばっ!

今さらだけど…

先日行われたチャリティマッチ「日本代表×Jリーグ選抜」は帰宅途中だったため、オンタイムでは見れませんでした。

途中経過2-0の後、Jリーグ選抜が1点返したのを知り携帯で調べると、

得点者:三浦

誰かが獲得したPKをカズが蹴ったのだと思いましたm(_ _ )m(スミマセン)

家に帰った後ダイジェストを見て鳥肌が立ちました。

「持っている」なと。

カズはこの「持っている」という言葉が嫌いだそうです。

そうだとしたら、「サッカーの神様はいる」という言葉に変えようと思います。

ただ、、、

カズって決して恵まれたサッカー人生では無かったと思います。

人より挫折を味わい、心折れそうになったこともきっときっとあるはずなのに、前を向く姿勢は素晴らしいと思います。

きっと震災の被害にあった人達にも届いたと思います。

今日、チャリティマッチ前に日経新聞に載ったコラムを読みました。

私個人としてはカズがいなくなってからのヴェルディサポなので(苦笑)、今更ながら緑のカズを見たかったな…と強く思います。

もしまだ読んでいない人がいれば読んで欲しいと思いますので、転記します。




生きるための明るさを 三浦知良・サッカー人として

このたびの大震災の被災者の方々に、心からお見舞いを申し上げます。被害に遭われた方々にとって、この2週間が、その1分1秒が、どんなものだったかを思うと、おかけする言葉も見つかりません。

生きているとはどういうことなのだろう、サッカーをする意味とは何なのだろう。そういったことを見つめ直さずにはいられなかった日々のなか、思わず頭をよぎったのは「今のオレ、価値がないよな」ということ。

試合がなくなり、見に来る観客がいなければ、僕の存在意義もない。プロにとってお客さんがいかに大切か、改めて学んでもいる。

サッカーをやっている場合じゃないよな、と思う。震災の悲惨な現実を前にすると、サッカーが「なくてもいいもの」にみえる。

医者に食料……、必要なものから優先順位を付けていけば、スポーツは一番に要らなくなりそうだ。
でも、僕はサッカーが娯楽を超えた存在だと信じる。人間が成長する過程で、勉強と同じくらい大事なものが学べる、「あった方がいいもの」のはずだと。

未曽有の悲劇からまだ日は浅く、被災された方々はいまだにつらい日々を送っている。余裕などなく、水も食べるものもなく、家が流され、大切な人を失った心の痛みは2週間では癒やされはしない。
 
そうした人々にサッカーで力を与えられるとは思えない。むしろ逆だ。身を削る思いで必死に生きる方々、命をかけて仕事にあたるみなさんから、僕らの方が勇気をもらっているのだから。

サッカー人として何ができるだろう。サッカーを通じて人々を集め、協力の輪を広げ、「何か力になりたい」という祈りを支援金の形で届け、一日も早い復興の手助けをしたい。そこに29日の日本代表との慈善試合の意義があると思う。

こんなことを言える立場ではないけれども、いま大事なのは、これから生きていくことだ。悲しみに打ちのめされるたびに、乗り越えてきたのが僕たち人間の歴史のはずだ。とても明るく生きていける状況じゃない。

でも、何か明るい材料がなければ生きていけない。
暗さではなく、明るさを。29日のチャリティーマッチ、Jリーグ選抜の僕らはみなさんに負けぬよう、全力で、必死に、真剣にプレーすることを誓う。

(元日本代表、横浜FC)